地球幸福憲章

今日までの目覚ましい科学技術の進歩と資本主義経済システムにより、今まさに物質文明が開花している。それは、人々の生活を快適にする一方で、核兵器に象徴されるように人類絶滅の危機さえもたらした。更に、地球規模の自然破壊や貧富格差を引き起こし、資源や覇権をめぐる紛争も絶えない。

本憲章は、繁栄の陰に生じた弊害や危機を乗り越え、人類と生物や地球・宇宙の永続的で輝かしい未来を創るために、物質文明と精神文明を統合し、「人類はきょうだい、生物は家族、地球・宇宙は家」との根本理念に基づく「地球幸福文明」への転換をここに提唱する。

目指す「地球幸福文明」は、今日までの文明の貴重な概念である、自由・民主・平等・博愛・連帯・参画・福祉・健康・平和・自然保護・共生を成熟させ現実化する。また、個性が生かされ、生き甲斐と愛・喜びに満ち、生き生きと生きられる、皆が社会・生物・自然と共に幸福に生きる事を主眼とした文明である。

人種、民族、宗教、国家の垣根を超え、世界の人々による連帯と多様な価値観への理解に基づく、あらゆる外交、経済、文化的努力により平和を実現する。核兵器・生物化学兵器などの速やかな全面禁止、通常兵器の段階的削減、そして廃棄を目指す。

経済システムは、弱肉強食・収奪と浪費型から、民主的で公正なシステムに転換する。福祉・健康・文化・環境・共生・平和・精神性を重視した経済活動を促進する。

この文明の実現のためには、一人一人が、全ては全体と相互に繋がり合う、掛け替えのない存在である事に気付き、先人の叡智に学び、潜在能力を開き、他への思いやりの心を深めると共に、分かち合う行為が必要である。

本憲章に賛同する世界の人々による「地球幸福憲章ネットワーク」とその「世界本部」をここに創設し、これを皆の力で発展させることにより、本憲章と「地球幸福文明」の実現をめざす。
このために、世界の多くの人々・団体と叡智の本「地球幸福憲章ネットワーク」への結集を求める。